失敗作!!!

maldives2004-10-09

この写真を撮ったのはつい3日前のこと。アリ環礁のボドゥティラというところで、砂地に這いつくばってのショットです。
このトールフィンゴビーというハゼ、個体数が少ないうえに「引きこもり」気味。さらに、充分に近寄れたとしても肝心の背びれを広げてくれないことが多く、思い通りのショットをなかなか撮らせてくれない奴なのです。
この日も1mほど手前からズリズリと近づき、10分ほどかけて25cmほどの距離まで寄ることができたのですが、さてそこで背びれを広げてくれません。このハゼはビヨヨーンと背びれを広げてこそ、その存在価値があるというものです。
結局そこで対峙すること15分、最終的には私のクシャミに驚いた彼が巣穴に逃げ込むことで、この勝負の結末がついたワケなのですが、私の手元にはこのような中途半端なショットがたくさん残ることになったのです。普通、ハゼにここまで寄れれば、個人的にはまあ満足できるレベルなのですが、このショットだけは「失敗作」ですね。
おそらく、モルディブを訪れたカメラマンのショットの中にも、このような失敗作がたくさん埋もれていることでしょう。

このハゼの背ビレが立つのは、緊張状態になった時が多いようで、以前は照射角度の広いライトを点灯させながらアプローチしてみたりしたのですが、そうすると近づく前に巣穴に逃げ込まれたり、と撮影以前の段階でNGになることが多々ありました。
う〜ん、結局は寄りやすくて、背びれをビシビシ立ててくれる「美味しい個体」を見つけるしかないのでしょうか。