出会えて嬉しい

maldives2005-01-28

昨日で無事終了したアッドゥ環礁ツアーでは、たくさんの嬉しい出会いがありました。
その中でも個人的大ヒットだったのがテングカワハギとの再会。「えっ〜、ただのテングカワハギじゃん。日本にもいっぱいいるよ〜」という声は承知の上での書き込みです。
テングカワハギ、もともとはマーレ環礁でもたくさん見られました。潮の通りの良い、枝サンゴが群生しているところなどでは、ペアの彼らがぼよよ〜ん、と漂っているのを比較的容易に観察することができたのです。
そんな状況が一変させたのが、90年代後半に全世界的規模で発生したエルニーニョ現象モルディブでも、リゾートのある環礁を中心にサンゴへの多大な被害を与えたのです。サンゴの白化・死滅によってサンゴと共に生きる生物たちも次々と姿を消していきました。(以前、こちらのコーナーで紹介したパンダダルマハゼもその一種)
テングカワハギもしばらくのうちは、真っ白になった枝サンゴのまわりを所在なさげにウロウロしているのを観察できましたが、そのうちに姿を消してしまったのです。んで、今日にいたるまでテングカワハギの姿は全く見られずじまい・・・。

ただ、水温の関係からエルニーニョ現象の影響が最小限に抑えられたアッドゥ環礁ではこのテングカワハギが健在、との情報が事前に入っておりました。今回のアッドゥ環礁ツアーで、私個人の最大リクエストは、サンゴでも透明度でも南方美人(?)でもなく、このテングカワハギ君だったのです。
さあ、期待満々で入ったアッドゥ環礁ですが、いきなり、あっけなくテングカワハギを発見!持ち込んでいたデジカメで撮ったカットがこれなのです。こいつ、ぼーっとしているようで、意外とコマコマ動き回り、撮影にもひと苦労させられました。
写真をどう見てもフツーのテングカワハギです。赤道の下まで行かなくても、日本で「そこら辺の魚」扱いされているテングカワハギです。そう、あくまでもありふれた魚なのですが、今回のこの数年ぶりの出会いは、個人的にとても貴重なものでした。
できれば、マーレ環礁でもこいつらの姿を見かけるようになって欲しいものですが、こちらはまだしばらく先になりそうです。