ジンベエザメについて

maldives2004-10-07

さてさて、今日のマーレはまたもや雨模様・・・今週はじめには晴れ模様が続いていただけに、ちょっと残念です。
水中の透明度も、プランクトンが多いせいか今ひとつの状況です。そんな中、絶好調でゲストを喜ばせているのが、アリ環礁南部のジンベエザメ。ほぼ毎日のように出現し、ダイバーの皆様を喜び組にさせている彼らについて本日はちょっと書いてみましょう。
まず、彼らは何をしているのか?・・・これらのについては実際のところ、よく分かっていないのですが、口を広げて捕食しているシーンをよく見かけます。浅場でプランクトンを捕食していると考えるのがまあ、妥当なところでしょう。
次に彼らのサイズについて。これには明確な傾向があり、出現するジンベエのほとんどが3−6m程度の体長。それ以上、あるいは以下サイズのジンベエはまず見かけません。ちょっと乱暴ですがこれらのサイズを人間に例えれば、幼稚園児から小学生にかけてのサイズ。う〜〜ん、どうしてなのでしょう?幼少期や成魚になってからは、外洋でほとんどの時間を過ごすのでしょうか。このサイズの謎は興味深いものがあります。
3つめ、性別について。ジンベエが現れるたびに可能な限り彼らのお腹の下に潜り、交接器の有無を確かめてきた”交接器スナイパー・デューク太田”のデータによれば、およそ6:4の割合でメスの方が多いという結果が出ております。ちなみに、マーレ環礁のマンタポイントで現れるマンタもほぼ同様の性別構成。女性が多い生活環境・・・羨ましい限りでございます。
最後に、彼らは群れるのか?ということについて書きましょう。結論からいうと、群れているところは見たことがありません。ただ、数匹が集団で捕食している状況で、一度に数匹のジンベエを見たことはあります。が、これは群れというよりも、プランクトンに惹かれて集まってきた、と言う感じに見えました。繁殖時期などには群れるのかもしれませんが、残念ながらワタクシは見たことがありません。

・・・と、思いつくままにジンベエについて書いてみました。また気がついたところがあれば、企業秘密ギリギリの範囲でここで取り上げたいと思ってます。


今、マーレの街には褐色の肌を純白の軍服で包んだインド海軍の兵隊さんの姿が多々見られます。これは、マーレ港にインド海軍の軍艦2隻のスタッフ達。マーレに上陸した彼らはつかの間の休暇を楽しんでいるのです。
モルディブ人よりも大柄な彼らが、びしっとした軍服を身にまとっているさまは結構かっこいいものがありますね。んでも、ちょっと不思議だったのは男同士で手をつないでいる二人組が散見されたこと。これって、ただ単に仲が良いだけなのか、それとも、もっと仲が良くっていつでも繋がっていたいっ!というスピリットが結実したものなのでしょうか・・・。純白の軍服で手をつなぐ男ふたり・・・、なかなか良いモノを見させてもらいました。

って、ホモネタがメインじゃなかったのです。今日は。
先週に私が勝手に死んだことにしてしまった、アリ環礁フィッシュヘッドのナポレオンですが、何と生きてたのです!私が見たのは3日前の早朝のこと。何の前触れもなく、いきなり深場から急上昇してきたかと思うと、浅場にいた中小型のナポ達を威嚇しはじめたのです。
大型のナポでしか見ることができない鮮やかな濃緑色を振りまきながら、ヒレをビッと広げて威嚇していくと、他のナポたちはさすがに逃げていきます。周りに他のナポ達がいなくなると、気が済んだのかボヨヨーと深場へと帰っていきました。
・・・なのですが、やはり病体であるのは確かなようです。深場へとついていって確かめてみると、お腹に浮腫(?)のようなものが出来ているし、何よりダイバーに寄ってこなくなっております。ちょっと(というか、かなり)心配ですね。
どうも生息域が深場へ移り、その上に移動をしなくなっていたのが、ダイバーの目に触れなくなった原因のようです。今回も、私以外のスタッフ、ゲストには目撃されておりません。
来週以降も目が離せないフィッシュヘッドのナポ君です。